先日、仙台の占いご相談会の合間に、知る人ぞ知る異次元スーパー「さいち」さんのおはぎを体験してきたので、報告します。
主婦の店 さいち
宮城県仙台市太白区秋保町湯元薬師27生鮮食品、菓子、雑貨、酒などの他、おはぎと惣菜を販売している。 年商の約半分をおはぎと惣菜で売り上げているほど、一部の商品に売り上げが集中していることなどで、度々マスコミに取り上げられる。
このおはぎは、2016年5月現在、仙台駅1FのDila仙台にある「食材王国みやぎ」で、毎週木金土の週後半3日間に限り、午前11時から販売されており、1時間も経たないうちに売切御免となる商品である。(Wikipediaより)
1日におはぎが2万個売れるスーパー
とにかく「さいち」さんといえば「おはぎ」の爆発的な売り上げで有名です。
1個125円のおはぎが1日に2万個売れるということで、いろいろなところから研修や取材や僕のような興味をもったひとが買いに来ているようです。
この日は東京から仙台に新幹線で行き、仙台駅に到着したのが16時。急いでレンタカーを借りて「さいち」へ。
仙台駅からは20-30分で到着したのですが、時すでに遅し…
まず、何よりも異常なことは普通の「魚」とか「肉」コーナーと同じぐらいのスパンが「おはぎ」に充てられていることです。
さいちさんはお店がかなり小さめです。
感覚的にはコンビニ2個分、都内のまいばすけっとをちょっと大きくしたぐらいの広さです。
それなのに駐車場は第3駐車場まであります。
「なんでこんなにおはぎが売れるんだ…」と少し大きめの独り言をつぶやいていると
近くにいたお惣菜売り場のチーフのおじさんが、舞台役者にスポットライトが当たったように語り出しました…(語っていただきました…)
パートのおばさん4〜5人で作っている
なんでこんなに売れるんですか?何か秘密があるんですか?
「よく聞かれるんですけど、それがないんですよね…」
どうやら、さいちのおはぎはパートのおばさん4〜5人とお惣菜売り場の店員さんが手伝って作っているそうです。
もちろんおはぎ以外のお惣菜も作っているので、凄まじい量の仕事量です。
ちなみに、今日はおはぎは何個ぐらい作られたんですか?
「今日は平日だし、コロナの影響もあって少なめですけど、8000個作りました」
「は、ハッセン個!!!?」
土日などの多い時は1.5〜2万個ぐらい作って「完売」するらしいです…。さいち、やべぇ…!!!
普通の材料と普通の作り方で作り続けている
そんなに売れるってことは何か作り方に秘密があるんですか…?
「いや、それがですね、このスーパーにも売ってる普通の小豆と普通の砂糖で、普通の作り方で作ってるだけなんですよ。和菓子屋さんみたいな作り方はしていなくて、家庭のお母さんが作る作り方に近いですね」
えー!そうなんですか!?マネしようと思えばマネできちゃいますよね…?
「パンのヤマザキさんとかコンビニチェーン店さんから毎年研修に来られますよ。うちは全国的にも”お惣菜”をさきがけて始めたスーパーなので、おはぎ以外にもお惣菜が売りなんですよ」
お客さんの一言から始まった「おはぎ」
「最初はこんなにおはぎコーナーは広くなかったんですよ」
へぇ〜そもそもどうしておはぎを作ろうと思われたんですか?
「お惣菜を売っている中で、お客さんからおはぎを作って欲しいと頼まれまして。それがきっかけで作り始めました」
最初からメニューにあったわけではなかったのですね…
「そうなんです。だからおはぎもいいんですけど、やっぱり他のお惣菜も味わって欲しいですね。全部お店での手作りなので…」
それをパートのおばさんたち、4〜5人で作られている…と。
「そうです。朝からあんを炊いて、おはぎを作るのは本当に手間がかかるんですよ。マネできるならやってみてください。なかなか大変ですよ(笑)」
お惣菜チーフのおだやかな笑顔の奥に「マネできるならやってみろ」というような静かなる闘志の炎が見えた瞬間でした。
パートのみなさんは高齢化が進んでいるようで、最年長の方は80代なんだとか…。
どうしても食べてみたい、おはぎ
この日はお店に到着したのが16時半ごろで、17時30分から始まるお惣菜半額タイムまでのあいだ、チーフにいろいろお話をお伺いして店を去りました。
後日、どうしてもおはぎを食べたくてリベンジのためオープン直後に来店!
おはぎ売り場…すごい人だかりです…!!
この日はおはぎコーナーにおはぎがありました!
が、並べられるたびに、一人3〜4パックをカゴに詰め込みます。10パックぐらい買っていく家族も…
まるで運動会の玉入れのように、カゴにおはぎが吸い寄せられるように詰め込まれていきます…
無事、おはぎ全種類をゲット!!
納豆味は10月〜5月までの限定商品らしく、1パック3つのおはぎが入っています。それ以外は1パック2個入りです。
気づいたら7個食べていた
ということで早速実食です!!
まずはあんこ!!
あっさりしてる!!
なんかこう「めっちゃおいしいー!」というわけではないのですが
「誰かの家のお母さんが運動会の日にお弁当でたくさん作ってきたから、おすそわけで頂いたおはぎ」という感じ。
なんだろう、すごい普通なんだけど、なぜかお母さんが作ってくれたような素朴さがある。そして食べやすい。
次はきなこです。
これも食べやすい…なんだろう…けっこう大きいのにペロリと食べられてしまう味。
次はごまです。
個人的にはごまが一番当たりだった気がします!
食べ終わったあとのごま砂糖の粉の海に飛び込みたいぐらい、ごま砂糖がおいしかった。あっというまに2個ともなくなりました。
最後に、納豆です!
ネギが入っていて、ちょっと濃いめの醤油がおはぎに絡んで、うまい!!
香りが強烈ですが、納豆好きにはたまらない1品!
気づいたら7個のおはぎを食べていましたが、全然胃もたれとかしないんですね。
すごく食べやすい…確かに、これは売れる理由がなんとなくわかる気がするけど、それにしても2万個は凄すぎる…。
気づかないぐらいの変化が長続きの秘訣?
おはぎ以外にもここぞとばかりお惣菜を買ってホテルで少しずつ食べました…
どれも、良い意味で「普通」なのに、なんかまた食べたくなる…そんな味でした。
おはぎ・おにぎり・お寿司といった「手」で作るものは、作る人の手に住んでいる菌や体温によって微妙に味が変化するらしく、同じレシピと材料で作っても美味しくなる人とそうでない人の差が出るという話を聞いたことがあります。
また、女性は生理で気分や体調の変化があるため、味付けの仕方が日々微妙に変化しているらしく、そういった「気づかないぐらい微妙な変化」があるから、家庭料理は飽きずに食べられるという話もあって
今回の「さいち」の「おはぎ」ももしかしたらこういった「微細な変化」が人を夢中にさせるのかなと、勝手に考察しておりましたが、他にもいろいろ理由があるのかもしれません。
「さいち」の爆売れするおはぎの謎…是非みなさんも「これが売れる秘訣では?」というご意見があれば教えてください。
まだ体験していない人は、是非仙台へ!
にしけい