なぜ、はんこ屋なのか
名物女主人登場
ハンコの材料とかいろいろ聞く
柘植(つげ)
黒水牛
象牙
なんでハンコ屋さんをやっているのか?
いろんな方々にお会いしますが、まず必ず聞くのが
「なぜ、あなたは今それをやっているんですか?」ということ。とても気になるところ。
そもそも、「よし!ハンコ彫職人になろう!」と思い立って出来るものなのか…?
進路相談で担任の先生が聞いたらちょっと冷や汗かきそうな就職先だなぁ…そんな生徒あんまりいないだろうなぁ。
思い立って出来てしまった日之出堂さん
ダンナと結婚した当時は、戦後で本当に何もない時代でね
そんなときにふっとおばあちゃんかご先祖さまか分からないけど、声がしたのよ
“ハンコ屋をやりなさい”…って
え?テレパシー?ご神託?よくわからないけど、その声を聞いただけでやろうと思ったんですか?
そうなのよ。何にもハンコについて知らんかったんだけどね(柔和な笑みで)
えー!凄すぎる!
それで、あたしは彫れないからダンナが勉強することになってね。ほんっとうに素人だったから、いろんな彫師さんのところに頭を下げて教えてもらったのよ
よくダンナさんがその一言でそこまでやる気になられましたね…すごいなぁ。
最初は何も分からなかったけど、いろんな人に助けてもらってね。
そこにある回転印章ケースもちょっとずつ印鑑を買い足していってね…。
ケース自体も高いから分割でいいって業者の人が言ってくれて…。
そのー…最初の作品?というか、印鑑はどのようにして売られていたんですか?
ちゃんと彫れるかどうかわからないけど、2、3本彫ったものをサンプルとして置いといて
「彫れます」ということで看板を先に出したのよ…
それで注文がきてから彫り始めて、ちょっとずつ経験を積んでいったのよ。
えー…だって初めて彫る名前とかあるわけじゃないですか…?実践ベースの修行だったというわけですね…
そうなのよ、でも今ではこんなに賞なんかも頂いて…
(といっておばさんは背後にあるショーケースを指さす。そこには県知事賞や○○賞といったハンコでとった賞状がたくさん!)
実際に彫ってもらいました
完成!
画数が多い文字なのに読みやすい!
さっそくスタンプしてみる…
ハンコのことはよくわからないけど、象牙ってインクの入り方がスーッと入っていくのね…。
朱翠藍堂…
かっこいい…かっこよすぎる…
本当に軽い力でスッとインクが紙に沁み込んでいく感じ。
これはいいですわ…!!!
素人ですら分かる…象牙の印鑑と一流の彫師の仕事…!!
今回の彫り直しは本当は41,000円かかるところを
「手相を見てくれたからね」というおばちゃんの粋なはからいで28,000円に!ありがとうございました!
(※条件などによって異なるので詳細はおばちゃんに聞いてください)
おばちゃんも実は四柱推命をちょっとかじっているらしく
僕の誕生日を聞くとすぐに「ああ、あんた白と黒だね」とラッキーカラーをパパッと教えてくれました。
(実際、白と黒は水性を表す色なのでラッキーカラーです)
悩んでいる人たちはたくさんいるからね…
(占いは)そんな人たちのために
役に立てる仕事だから頑張って勉強するんだよ~