方位気学を学び、それらを科学的に考察しようとする上で
そもそも「北」とは何なのかをきちんと理解する必要があると考え、ちょっとまとめてみました。
何事も基礎が肝要、原点回帰。
北とは?
wikipediaによると
「地表に沿って北極点に向かう方位」とあります。
また、
北極点とは、「地球の回転主軸と地球表面との交差点」とのことです。
イメージ的には、コマの持ち手の部分とコマ本体の接点といったところでしょうか。
北極点は動きが遅く、赤道付近は速い
北極点と赤道付近では自転による移動距離が異なる。
レコードやCDの中心と外側では、回ったときに回った距離が違う。
螺旋階段を二人で並んで上り下りした場合、外側の人の方がたくさん移動することになる。
小学校でも習った「木の下のじっちゃんばっちゃん」という速度・時間・距離の式に当てはめてみると分かるように、移動距離が大きい方が速度も大きくなります。(単位時間あたりに移動する距離が大きいほど速い)
つまり、北極点と赤道付近では、赤道付近の方が気団の移動速度が速いことになります。
余談・ボール当て100m走
ウサギとカメがボールをもって100m走をしたとします。
50m地点に黄色のコーンが置いてあります。
走り始めてホイッスルが鳴ったら、二人は同時にそのコーンに向かってボールを投げてもらいます。
二人が走り始めて、5秒後…ホイッスルは鳴ります!
ふりむくウサギ、焦るカメ。
ウサギは80m進んでいました。カメは10mしか進んでいません。
二人はその地点から同時に黄色いコーンに向かってボールを投げます!
ボールは見事命中!そのまま二人には走り抜けてもらいました…
余談のために走ってくれたカメとウサギにご褒美のエサをあげながら続けますが…
実は、この速度の差が「台風の反時計回り」や「渦」を生み出しています。
コリオリの力
下図では、北極点付近の速度の遅い点がカメ・赤道付近の速度の速い点がウサギにあたります。
ウサギの方が少し振り向く形でボールを投げます。カメは先を見てボールを投げます。
すると、反時計まわりの渦が発生します。
私たち日本人が住む北半球で、台風が反時計回りに渦を作るのはこのためなのです。
「聞きなれない北極点」も「遠い地のように感じる赤道」も私たちの生活には関係ないと思いがちなんですが、意外とこれらの影響を受けながら暮らしています。
方位気学での北方位の意味
少し話が脱線しましたが、今度は方位気学の観点から北を見てみます。
古来中国より伝わる九星術と陰陽五行説と十二支を組み合わせ、園田真次郎氏によって日本流にアレンジされ生まれた「方位気学」。
中国も日本もユーラシア大陸は北半球に位置するので、北極点に進む方向が「北」・後天定位盤では「一白水星」方位にあたります。
通常、後天定位だけではなく先天定位(六白金星)や月盤・年盤の動きも見ながら鑑定致しますが話を簡略化するために「一白水星」について解説します。
一白水星方位(北30°)に行くとどうなるか?
一白水星方位の象意(現象)には下記のようなものがあります。
水、冬、流れる、敗北、体の冷え、寒冷、雨、冷気、穴、腎臓、背中、陰部、生殖器、などの病気、白、黒…など。
見ているだけでも冷えてきそうです。空気の動きが遅いため摩擦が生じず、気温が上がらない北極点に近づいているから、その影響を受けると考えてもよいと思います。
これは家相や部屋の中でも効いてきます。その空間の中で「より北極点に近い場所」にこれらの象意が出やすくなります。
南半球で占った場合は当たらないかもしれませんが、北半球で占う以上、一白水星の象意は科学的にも理にかなっているのかもしれません。
ちなみに
反対の南方位(九紫火星)の象意には…火、太陽、光、閃き、発見などがあります。
これも赤道付近に近づくと気温が上昇するという自然現象と一致します。
科学と占いは原点は一緒か?
科学屋さんが聞くと、大激怒しそうですが。
これを検証していくのが僕のライフワークになりそうです。
方位気学は先人たちが自然現象を徹底的に観察・分析し、それらに基づいて九星や干支を使用してアウトプットしたものなのかもしれません。
実は、「科学」と「占い」は「英語」と「日本語」のように、表現の仕方が違うだけなのかもしれません。
今後は、四正四隅すべての方位について考察していこうと思います。また、自転だけではなく公転や他の天体の動きも含めた考えていく必要がありそうです。
にしけい