なぜ福耳は「お金や幸運に恵まれる耳」の形とされるのか?

Abstract:
福耳はなぜ幸運に恵まれる耳の形なのかを説明します。また、明日から使えるちょっとした耳のお話をします。

 

福耳とは

耳たぶが大きく分厚くて垂れ下がっている耳の形を「福耳」と呼び、昔から金銭面の苦労がなく成功をおさめる吉相として紹介されています。実際この福耳の法則が当たる当たらないはさておき、なぜ昔からこの福耳がもてはやされるのでしょうか。

 

理由1 耳は水と深い関係がある

まず考えられるのは「耳」と「水」の関係です。耳は基本的な五行の考え方において「水」と深い関係があります。水は膀胱や生殖器や腎臓と深い関係があります。(にしけい経験則ですが)実際、腎臓の調子が良くない人は高確率で耳がカサカサしていて照りが見られません。また、耳を全体を押して強い痛みを感じる人は肛門や泌尿器系の病気になりやすい傾向があります。心臓疾患や高血圧症状が見られる人は耳たぶに深い横線が入りますから、家の間取りと合わせて改善策を練っていく必要があります。心臓疾患や高血圧症状は一般的に「火」の象意と考えられますが、耳に現れます。血液=水と考える必要があるようです。水は易の水天需や風火家人でも「食べ物」や「供物」として卦象の読み解き例として挙げられるように、物質的豊かさと密接な関係があるようです。水は女性が胎児を身籠るように「具体的な形として生み出す」という機能も挙げられます。異なるもの同士が混ざり合う有性生殖のフェーズも水であり、新たな有益なものを具体的に創出しようとする象徴とも言えます。まず、「耳=水=恵み」という変換が前提にあるように見えます。

 

理由2 耳たぶは物質性の象徴

どの相術においても基本概念となるものは「上にあるものは天」で「下にあるものは地」です。上は軽いもの、下は重いものが配されます。感覚的にもそうなのですが、上はデジタル・下はアナログでありデジタル化されたもののほうが情報量が軽いです。また「下」は火か水で言えば、やはり「水」が該当します。つまり、耳自体に「水」と密接な関係があると同時に、そのなかでも「耳たぶ」はさらに水と密接な関係があります。また、天地の「地」は「不動産」や「土地」といった「物質的資産」との関係性が強いです。反対に耳先側は非物質的資産ではない無形商材・虚業などを象徴するため、耳先が尖っている人は昔から「商売人の相」「人を騙す凶相」と言われたり、西洋のほうでは「悪魔の耳」と呼ばれ忌み嫌われていますが、時代とともにデジタル化が進むと同時に虚業(サービス業なども含まれる)のイメージが変わってきた現代においてはむしろ優位な耳の形と言えるかもしれません。いかんせん、耳の下部にある耳たぶは「物質性」の象徴であり、大仏様のように耳たぶが分厚く大きく垂れ下がっている人は物質的な豊かさがある…と考えられたようです。人相だと他には「あごひげ」がそれに値します。昔から東西問わず「あごひげ」をたくわえる男性が多かったのは「物質的豊かさ」の象徴として顔の下部の面積を広げたかったのかもしれません。

耳の上が天で下が地

 

耳を隠したほうがいい?見せたほうがいい?

耳は生殖器(水)と密接な関係があるように「他者と混交するための象徴」とも言えます。耳を髪で隠す状態というのは「他者と混交する気持ち」を抑える・隠すという意思表示にもなります。本音をうまく言えないとか、主張を抑え気味、隠し事がある…というような解釈もできなくはないです。逆に耳を隠さずに露呈させるというのは、意思表示の象徴にもなります。女性が耳をかきあげる仕草が色っぽく見える…というのは「あなたには本音を見せていますよ」と解釈できるため、あながち理にかなっているかもしれません。少なくとも耳が塞がっている状態よりも音声の聞こえはいいので、意思疎通はスムーズでしょうね。ヘッドホンをして音楽を聴いている人とはコミュニケーションできませんからね。あまり本音を言いたくない場合は、耳を隠しても良いかもしれませんし、物質的アピールをしたい場合はあごひげをたくわえて、耳たぶにもアロイ系のエラストマーを肌色に着色して「つけ福耳」をしてもいいかもしれません。ポリスチレン系なら耐熱性福耳を実現できるため、熱いものに触れてしまったときにも役に立つかもしれません。

 

耳の形は変わります

昔からなぜか「耳の形は先天的で不変である」という説を豪語する占い師さんがいるのですが、僕にしけいの個人的な観察結果としては変化します。うちの子たちを見ている限り、生まれたときに比べて3〜5歳になるにつれて福耳度合いが増しています。ずっと福耳だったのに福耳ではなくなった…という方も中にはいますし、確かに「変わりにくい」「変化に気づきにくい」かもしれませんが、状況が変わるとそれに合わせて相も変わってきます。

 

「恵み」を得るには「空っぽの器」が必要

ちなみに「水」は五行では「金」から生ずると言われています。
参照記事:金生水の意味がようやくわかりかけてきました。

水が「有益な具体的なもの」だとしたら、金はそれを入れて閉じ込めておくための器です。つまり物質的な豊かさを手に入れたいのであれば「器」が必要になります。器は外部から何かを招き入れるための容器ですから、中身が空っぽのほうがたくさん招き入れることができます。部屋の片付けや掃除をしたほうがいいということをこの記事でも書いていますが、要するに器に既に何かが入っていたらそれ以上何も入ってきません。なので、福耳だからといって安心・油断せずにいきましょう。実際福耳でも大量に借金をしている人もいますし、必ずしも当てはまるわけではありません。人相も役に立つのですが「現象の中のひとつ」という認識で総合的に判断していく必要があります。でないと「つけ福耳」をしたらみんながお金もちになってしまいます。ここでみなさんに耳寄りな情報です。今ならこの「つけ福耳」を通常価格片耳5000円のところ、両耳セットで3000円で…ってそんな急に変なものを紹介されても寝耳に水ですよね。

 

にしけい

□参考図書:
朱宗元・趙青樹, 陰陽五行学説入門, たにぐち書店, 日本, 1990
にしけい, 陰陽時空間手相術, 朱翠藍堂書店, 日本, 2019

にしけい (西田圭一郎)

1987年富山生。工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いや相術を生業にしています。三児の父。本と旅とポケモンと文章を書くことが好きです。学生気分が抜けません。詳細はこちらから

にしけい (西田圭一郎)

1987年富山生。工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いや相術を生業にしています。三児の父。本と旅とポケモンと文章を書くことが好きです。学生気分が抜けません。詳細はこちらから

小学生でもすぐに読める風水・地相・家相の本を書きました。読まれた方の頭の片隅に「風水・地相・家相ってこういうことをやっているのか」というイメージが少しでも残れば幸いです。

手相の入門書としてたくさんの方々に読んでいただいる1冊です。

日本で初めて花札を占いのツールとして体系的にまとめた入門本です。気持ちや感情の変化を読み取ることに長けた占いです。

方位作用?吉方位?凶方位?距離…気学の気になることを身をもって実験・検証した記録を綴った1冊です。失敗や家族を巻き込みながらも得られた「気学の本当のところ」をまとめています。

「手相占い」というものをバラバラに分解してこうなっているのかと観察する1冊なので、正直手相占いに夢や幻想を抱いている人は読まない方がいいです。でも、それが夢や幻想だと気付きつつある人には「薄々気付いていた曖昧なこと」を完全にぶっ壊してスッキリさせる1冊です。

気学(方位・家相・地相・墓相)はもちろんのこと、易、花札占い、手相、人相、顕現相術など幅広い占いでご活用頂けます。

占い・暮らしに役立ちそうなお話・講座のお知らせなど月に1〜2回配信中です。

ブログや無料メルマガでは書けない記事やよりクローズな話を月2回配信するメルマガです。

お買い物カゴ
上部へスクロール